現実的なマスターイー対策

　烈火のごとく炊かれたバックピングも虚しく、ロングステイしている味方は
マスターイーに切り刻まれる。して、『敵のペンタキル！』…私はLPを失う。

　というわけで、本記事では初心者キラーのマスターイー(以下、YI)の対策方法を記す。
これはゴールドを目指す、初心者帯(アイアン～シルバー上位)向けの記事である。

統計でみるYI

patch13.9 YIのレート別統計

　初心者帯と高レート帯(ダイヤ以上)の統計を比較してみる。
初心者帯ほどYIのピック率が高く(勝率も高い)、アイアン帯の人は約6試合に1回の割合でYIが跋扈ばっこするサモナーズリフトを遊ぶ必要がある。

⇒ピック率が高いのでYIの対策方法を知ることでゴールドに到達しやすくなる。

　余談だが、YIの特徴としてレートが上がるとピック率も勝率もバン率も下がることが挙げられる。
高レートはYIの止め方を知っているため、バンする機会が減る。対策されるのでJGはYIをピックしなくなる。

低レートでYIが止まらない理由

　YIに試合を破壊され、LPを溶かされ、そして集う私たち。…OK google, YIのカウンターを教えてくれ..!　
　ラムスをピックしろ、CCで固めろだと？そんなことは疾とうの昔に知っている。それでもYIは強いんだ!!(ガリレオ並感)

試合時間が長い

　初心者帯では試合時間が長くなりやすい。初心者帯はCSが低く、バロンを倒す火力が出ないので試合時間が延びる。キャッチや特大スローも頻発する。
　YIはAAを主体とするチャンピオンで、なおかつAAを強化するパッシブやスキルが豊富なので、装備が揃うと止められなくなる。具体的には3コアで最強になる。YIが3コアを完成させる前に試合を終わらせたい訳だ。

味方全員が上手である必要がある

　初心者帯のサポートは先出しYIに対して平気でゼラスやAPミスフォーチュンなんかを出す。
筆者はオブジェクトがないタイミングで適当にスプリットしてYIにしゃぶられるトップレーナーを100回は見た気がする。
　YIやカタリナのような、キルでスキルのCDが解消されたり、効果が延長されたりするアサシンを相手にするときはチーム全員が一丸となって対処しなければならない。

カウンターが機能しにくい

　初心者帯では、意味のない戦闘が頻発する。バロンが沸いていて、ドラゴンが沸いていないのにボットサイドで5vs5の激熱バトルが繰り広げられたりする。視界がない相手JG内でなぜか戦闘が起こり、全滅するまで戦う…など。つまり、キャリー不在のまま戦闘が始まったり、キャリーが瞬殺されてから戦闘が始まることがザラにある訳だ。
　一般的にはマルザハールやラムス、タリックのように確実性の高いハードCC持ちか強力な防衛手段を持つチャンピオンがYIのカウンターといえるが、キャリーがいなければYIを止めたところで何の意味もないことは自明である。

YIの止め方

常にYIの場所を特定する

YIは後入りでペンタキルを狙うチャンピオンだ。これが頭から抜け落ちた味方が多いほど、YIに有利を渡すことになる。集団戦の前にYIが視界に映らなければ、『マスターイー生存中』を連打するべきだ。比較的、味方が適当なエンゲージをしなくなったり、YI用のCCを温存してくれるようになる。人は目の前のことに集中すると、どうしても視野が狭くなりがちだ。
　ちなみに、黄色トリンケットをブッシュに置くころには、切り刻まれているので青トリンケット推奨。集団戦前にYIを見つけるのにも一役買う。

ダイブを阻止する(スノーボールさせない)

　YIはタワーダイブが非常に得意なチャンピオンだ。YIとシンジャオでは300Gの価値が違う。YIはよりファームが早くなり、スケールする。そして、初心者帯の人たちは損切りが苦手だ。ファーム惜しさに、ローヘルスながらステイしがちだ。もしあなたがJGなら直行してウェーブクリアを手伝い、リコールさせる必要がある。
　あなたがレーナーなら支援ピンを炊くこと。ただし、JGはクリアルート等の関係で寄れないこともあるので、そのときはファームを全て捨ててリコールすることが重要。ファームを捨てるのは心苦しいが、レートが低いほど『レーンの勝敗≠ゲームの勝敗』である。味方がスローするように相手もスローするので、いくらでもカムバックのチャンスはある。

サイドのファームをある程度諦める・諦めさせる(スノーボールさせない)

　レーン戦終了後、TOPレーナーとMIDレーナーはサイドをプッシュすることになるが、『このブッシュからYIが飛び出してきたときに、勝てるのか?逃げ切れるのか?』または『自分がYIに倒されることでバロンやドラゴンは確実にとれるか？』を考える必要がある。どれも達成できないなら、ファームを捨ててグループするべきだ。YIに300G渡すよりはるかに良い。自分がソロレーナーでないなら、バックピングを炊こう。無視されることもあるが、やらないよりやったほうが勝率は上がる。

総評

・戦う前に位置を特定する。
・スノーボールさせないよう努める。
　書いてみると、至極当然の内容になってしまった。YIは初心者帯で人気のピックでありゴールドを達成するには避けては通れない。
　ソロQの性質上、YIは無双しやすくレートを上げやすいチャンピオンだろう。それを知ってか、知らずかYIのバン率は本当に高い。味方がしょうもないミスをしないかどうか見張りながら、YIが育ってしまわないように終始警戒するゲームはフラストレーションが貯まる。統計の示すように、やはりYIはBANするのが最適解なのかもしれない()。